互いの緊張を提示する婚活支援システムLovableCouch

本国の少子化問題は深刻化しており,この原因として交際・結婚率の低下などが考えられている.近年,パートナがいない人々の多くが出会いの少なさを感じており,お見合いパーティなどの恋愛支援イベントの人気が高まっている.しかし,それらのイベントに参加しても「時間制限が設けられている」,「相手のことを十分に知らない状態」のため,対話者が自身に好意を持っているか判断することは難しい.そのため,ユーザの多くが異性からのアプローチに対して,不信感を覚えるなど交際への発展の妨げとなっている現状がある.これがマッチング率を下げる要因となり,多大な機会損失を招いている恐れがある.我々の過去の調査では,出会いの場における対話者の心拍情報は自身への好意を判断する指標になりえる可能性を示した.そこで本稿では,自身への好意を判断できることが不信感の払拭につながると考え,好意を判断する指標となりえる心拍情報を光で可視化することで,対話者を判断する新たな指標を提供する“Lovable Couch ”を提案する.

システム概要

婚活イベントでは立食や着席など様々なイベントスタイルが採用されている.今回は心拍変動が安定的に計測しや本システムではユーザはそれぞれ心拍計を指に着け,ペアで Lovable Couch に腰掛ける.ユーザの心拍情報を細かに呈示するために,1 分単位に LF/HF を算出する.そしてLF/HF が予備実験 2 より算出された閾値(1.19)を超えるとユーザ側に取り付けられた LED が点灯し,緊張を明示化する.ユーザのソファに設置された LED は個別に制御されているため,一方が緊張するとそのユーザに対応する LED が点灯し,両方が緊張した場合にはお互いの LEDが点灯する.その後,値が閾値を下回ると LED は消灯する.


システム構成

本システムは心拍計とソファ型デバイスで構成されている.心拍計にはArduino Fio, XBee, バッテリとパルスセンサ(SFE-SEN-11574)が組み込まれ,LED 光方式を用いて,血管の容量変化から心拍変動を検知する.また,検出された値にはフィルタをかけて,ノイズの除去を行っている.ソファには Arduino Uno, PC,SSR(Solid State Relay)とLED が設置されており,値が閾値に達すると,SSR が切り替わり,LEDが点灯する.LED の色は印象を良くする効果(Romantic Red Effect)があるといわれる赤色[18]を採用した.ソファの座面両端,椅子下部の計3箇所に75個以上のLED を設置し,光を拡散させるためのチューブを使用したため,家庭用の電球がついた状態でも視認ができる.